音楽家と地域がどう関わるか-市民がオーケストラにできること、音楽家が地域にできること
2015年2月27日(金)

第41回 あだちアートリンクカフェ

ゲストスピーカー 山岸淳子氏(公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団 理事長付特命担当)

「市民とともに歩むオーケストラ」。そんなスローガンを持つ日本フィルハーモニー交響楽団をマネジメント面で支えている山岸淳子さんをゲストスピーカーにお迎えしました。日本フィルハーモニー交響楽団は1956年、放送局の専属オーケストラとして創立。1972年に解散を通告され、その後残った楽団員が自主的な演奏活動を続け、1985年に財団法人になりました。2013年には公益財団法人になり、その過程の中で全国各地の市民、支援者の方々へ公演開催の企画・協力を募るなど、多くの人たちの力を借りて今日に至りました。その象徴とも言える九州公演のお話を中心に、日本フィルハーモニー交響楽団の活動の軸となる3つの柱、「良い音楽、常に質の高い演奏をお届けすること」「エデュケーション」と「リージョナルアクティビティ」について紹介して頂きました。
日本フィルハーモニー交響楽団では、日本を代表するオーケストラの一員として「良い音楽、常に質の高い演奏をお届けすること」に強い責任感を持って活動しています。
「エデュケーション」とは、夏休みコンサートやファミリーコンサートなどで、オーケストラ音楽と子どもたちの出会いがあり、音楽家、音楽に関わる人たちや音楽に関わる団体が、子どもたちに教育あるいは生涯学習的な形で、できることをしていくという視点で行っている活動です。
「リージョナルアクティビティ」とは、いわゆる地域活動のことで、その地域にいる人たちと一緒になって、その地域になにをやったら一番いいかということをしっかりと意識しながらする活動です。具体的には、「地方公演の前日や開催後に子ども向けコンサートを行う」「収益で楽器を購入して贈呈する」「ゲネプロ(注)を地域の子供たちに公開する」など「エデュケーション」活動とも密接に関わっています。九州公演もその活動の1つで、市民で構成される実行委員の運営により、九州全県10カ所で毎年公演が開催されています。それも今年で40周年、親子2代にわたって実行委員をしてる方もいて、年に一度、地元で日本フィルハーモニー交響楽団のコンサートを聴ける喜び、それを地域振興につなげるという意志が感じられます。
市民に必要とされ、市民に助けられ、続いてきた日本フィルハーモニー交響楽団。アートにかかわる活動をしている方々が集うあだちアートリンクカフェの参加者の皆さんは、終始山岸さんの話を興味深く聞いておられました。

(注)ゲネプロとは
オペラやバレエ、演劇などの舞台芸術やクラシックにおいて、初日公演や演奏会の間近に舞台上で行う最後のリハーサルで「通し稽古」を指す言葉

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ゲストスピーカーの山岸淳子さん
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皆さん、日本フィルハーモニー交響楽団の活動に興味津々
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九州公演40周年の看板と一緒に
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裏面には実行委員の皆さんのサインが