聴き手に伝えること~大切なのはコミュニケーション~
2017年4月15日(土)、16日(日)

実践!音楽アウトリーチ講座

【講師】 児玉真氏(一般財団法人地域創造プロデューサー、東京藝術大学大学院および桐朋学園芸術短期大学非常勤講師) 阿部初美氏(演出家) 【演奏】 奥田なな子氏(チェリスト) 白石光隆氏(ピアニスト、東京藝術大学およびお茶の水女子大学非常勤講師)

「アウトリーチ」とは、アーティストが直接、文化芸術に触れる機会が少ない方々のもとへ出向いて行う芸術普及活動のことを言います。地域や施設などに出向いてアウトリーチ活動をしている、若しくはしたいと思っている演奏家の方、アウトリーチ活動に興味があり企画したいと考えている方を対象に、講義と模擬コンサート体験、ワークショップ、グループワークなどを行いました。


相手を知ることから始めよう

アウトリーチの基本を熱心に語る児玉氏

今回のテーマはコミュニケーション。聴き手に「何を」「どのように伝えるか」が重要なポイントです。講師陣からは、アウトリーチの基本的な考え方や実際の様子を詳しく伺い、演劇現場でも使われている、ワークショップ形式で行う、効果的に相手に伝えるための聴き手とのコミュニケーション方法を実践を通して学びました。模擬アウトリーチコンサートでは、受講者が小学1年生になりきって、白石光隆氏(ピアノ)奥田なな子氏(チェロ)によるコンサートを体験。その後の座談会では「演奏中のコミュニケーション」について、演奏家からは聴き手に対して配慮している点のお話をお聞きし、受講者が日頃の実践の中で悩んでいることに答えていただきました。


演出家阿部氏を迎えて、身体を使ったワークショップ

模擬アウトリーチでは、身近でチェロの響きを堪能

受講者からは、「足立区が音楽で溢れるよう、自分も頑張っていきたい」「講義から実践の見学まで、充実した内容だったので、ぜひ参考にしてアウトリーチ活動で聴き手の皆さんと楽しい時間を過ごしたいと強く思いました」など、2日間に渡る講座で、音楽との向き合い方に大きな手ごたえを感じられたとの声を多くいただきました。


恒例のピアノ解体ショー

2日間のまとめ。グループワーク発表と講師陣からの講評